普通の金融サービスとソーシャルレンディングは何が違う?
2017.06.23

金融機関を介さない取引の魅力

アメリカなどでは非常に高い人気を誇っている投資商品、ソーシャルレンディングは、日本でも多くの方が注目し実際に行っているという方も多いでしょう。アメリカの大手では9,500億円近いローンを発行しているといいますので、非常に活気ある業界です。

この商品は簡単に言えばネット上でお金の貸し借りを行います。投資型、ファイナンス、貸付方などがありますが、いずれもこれまでの金融サービスとは違います。貸付、借り入れを行う際には、通常金融機関等を解して行うのですが、ソーシャルレンディングの場合には、こうした金融機関を介さず行うものです。

従来金融機関は信用分析を行って貸付してきましたが、ソーシャルレンディングではネット上のサービス業者が信用情報などを確認し、投資家がそのリスクを踏まえたうえで貸付を行うという違いがあります。投資家としては借り手、つまりローン返済を行っている企業等が返済できない、遅延がある、破産したなどの元本割れを起こすリスクを背負っている代わりに、現代、微々たるものとなった預貯金の利息を期待するよりも、ずっと高い投資利回りを期待できます。

借り手からしても、銀行などから融資を受ける場合、その目的を明らかにするための書類を提出したり、決済が降りるまで時間がかなりかかったり、こうした面倒な手続きや時間をネットでの迅速な融資によって解決できることになります。また商品によってですが、金融機関のローン利息よりも安い利息で迅速な借り入れができることもあるのです。

金融機関を介さない、ある意味自由さが拡大したこのサービスは、従来の金融とはまったく違う意味を持っています。利用する側にとっても非常にいいサービスとなるソーシャルレンディングのことについて、普通の金融との違いを理解しておきましょう。

個人間の貸し借りをネット上に実現したソーシャルレンディング

融資の希望がある方は金融機関へ行き、ローンが組めるか、融資をしてもらえるのかなど、書類等を準備し確認に行きます。最近はネット上で申し込みなどができる金融機関が出てきていますが、金利が低く、目的型などの融資の場合は通常銀行へ行き、必要な書類に様々なことを記入し、それから個人信用情報によって信用審査などを行います。長いときには決済にかなりの時間がかかることもあり、急ぎ融資を受けたいという中小企業などにとっては死活問題となります。しかしこうした金融サービスは個人、また中小企業にとって必要不可欠なものでした。

ソーシャルレンディングの場合は、投資家がお金を貸したいという気持ちを持ってサービス事業者に投資費用を預け、サービス事業者が融資してほしいという中小企業等に対し審査を行います。この審査情報から得られた信用、または貸付のリスクを、サービス事業者が把握し最終的に決済するということではなく、投資家個人が融資するかどうか決済できるというところが大きな違いです。

極端に言えば、金融機関がまったく見向きもしないような貸付リスクの高い企業に対し、投資家が将来性を感じたり、これは信用してあげてもいいだろうと考えたりすれば、サービス事業者を通じて貸付を行う事ができます。つまり、サービス事業者を介していても、個人と個人の融資ができるという違いがあるのです。

金融機関は金融機関としての許認可を受けてその上でサービスを行っていますが、ソーシャルレンディングの場合は、融資ということが目的の貸付になるので、同じようなものでも中身がまったく違う、ということになります。

個人と個人、企業と個人この差は大きい

クラウドファンディングともいわれるソーシャルレンディングは、投資家にとって非常に魅力ある商品と感じますし、投資先についてしっかり考えていけば損をすることがないのではないか、と考える方もいると思いますが、投資には違いないのでリスクがないということはありません。

金融機関で貸付を行う場合には、銀行や信用金庫などの企業に貸付するリスクがあり、借り入れするほうとしてもずっとローンを支払い続けていくことができるのか、というリスクがあります。ここには企業と個人のリスクが存在しています。

しかしソーシャルレンディングの場合は、お金を投資する投資家と、お金を借りる個人、中小企業等にリスクが存在します。つまり、個人と個人にリスクがあるということです。投資家にとっては遅延のリスクもありますし、投資を行った企業が倒産ということになれば当然、融資した金額が戻ってこないという大きなリスクがあります。投資を行う前に、サービス事業者が信用情報についてしっかりと分析し、その審査結果を伝えてくれるのですが、そこで投資家として投資価値があるかどうかを、個人が見極める必要があります。

これはこれまでの金融サービスと比較すると大きく異なる部分です。企業と個人ではなく、個人と個人となったこと、投資家本人が融資の決定権を持っていること、これらが普通の金融とソーシャルレンディングの大きな違いでしょう。

▲ ページトップへ