ソーシャルレンディングと確定申告について
2017.06.23

ソーシャルレンディングは利益の額で申告が必要です

高利回りになるということで多くの方々から注目されているのがソーシャルレンディングです。こうした不労所得で気になるのが税金のことです。ネット上でお金を借りたい人や企業にネットでお金を貸したいと思う人、企業が融資仲介サービスを利用して不労所得を得る、つまり、ここには所得が発生します。

得られた利益に対して日本という国に暮らしていれば税金がかかってくるのですが、株式にしてもFXにしても確定申告のほかに税金についての申告ができないのですから、まだ新しいソーシャルレンディングも当然のことながら税金を支払うことが必要となってきます。

ただしこうした不労所得によって確定申告が必要となるのは一定以上の利益を得た方のみです。しかし確定申告が必要なことを理解せず、一定の利益以上を得ていた場合、税金の支払いができないということになるので、税務署がそれを知れば税金を支払うように通知してきますし、追徴課税されているので税金もかなり高くなります。

所得は所得税法によって10種類に分類されており、この場合、雑所得という扱いになります。利子所得や配当所得、不動産所得、事業所所得、給与所得などほか9つに当てはまらない所得については雑所得扱いとなります。しかし株式投資型のソーシャルレンディングの場合、雑所得とならないなど案件によっても違いがありますので確認が必要です。

所得に対しての課税方法は分離課税、総合課税があり、分離課税はある所得をそのほかの所得と合計せず課税するもので、申告分離課税と源泉分離課税があります。総合課税は総所得として各種所得を合計し所得税額を計算することを言います。こうした税金についてしっかり学んでおくことも重要なことなのです。

総合所得として確定申告が必要となることを理解しておきたい

株式の売却益は譲渡所得で申告分離、配当は配当所得となり源泉分離となります。FXは雑所得で申告分離です。このように各金融商品で所得の種類が違ってきますので、課税方法にも違いが出てきます。ソーシャルレンディングの分配金については雑所得の総合課税となりますので、各種所得を合計して所得税の計算を行う事が必要となります。

通常ソーシャルレンディング会社は分配金について源泉徴収制度に基づいて、2割程度の源泉徴収を行いますし、復興特別所得税なども徴収しています。よく質問にあがることとして、例えば株式やFXと損益通算ができないのか?などあげられますが、損益通算はできないので、損失があった場合にも繰り越し控除ができません。

雑所得扱いとなる分配金の税率は給与所得、事業所得と合算され、総合所得として扱われます。総合課税の場合、給与所得などふくめ所得の総額すべてが課税対象となりますので、累進課税制度によって「所得が高ければ高いほど税率も高くなる」というシステムになっています。

確定申告をしなくてもいい条件については、年収が2000万円未満であり給与所得が「1カ所のみ」であり、給与所得以外の収入が20万円未満という場合、さらに主婦、学生、個人事業主等では収入が38万円未満の場合です。この条件に当てはまる場合には、確定申告を行う必要がありません。条件を満たさないという場合には確定申告が必ず必要となります。
これに加えて所得税とは別に10%の住民税が課税されます。しかし通常多くのソーシャルレンディング会社では分配金の利益部分から20%の源泉徴収を行っていますので、確定申告をしなくても源泉聴取された金額について納税されています。

確定申告でお得になる場合としなくていい場合・したほうがいい場合

確定申告をしなくても、会社のほうで源泉徴収を行っているのなら問題ない、確かにそうなのですが、確定申告を行ったほうがお得になる方もいます。分配金について20%が源泉徴収されているので、課税所得と分配金を総合し195万円以下の場合、所得税の税率は5%、これに住民税の10%を足しても15%となり、源泉徴収分よりも低くなるため、5%還元されるということになります。

195万円を超えていて、330万円以下という場合には所得税率が10%、住民税率が10%で合計20%となり、プラスマイナスゼロです。330万円を超える場合には、所得税率で20%、住民税で10%、合計すると30%なので確定申告を行って足りない分の税金を支払うことになります。

自分の総所得がいくらになるのか、それによって確定申告をするほうがお得になる場合と、しなくてもいい場合、さらに確定申告をしなければならない場合が出てくるということになります。

また雑所得の場合には、必要経費として計上できるものがあるので、例えば基本的な知識を勉強するために書籍を購入したという場合の費用や、セミナー参加費用、講習等への参加のため交通費を支払ったなどの場合、経費として計上できます。ただし、税務署のほうが必要経費としてこれらの経費を認めてくれるかどうか、それがポイントとなります。

もう一つ、こうした不労所得は副業的に行っている方が多いと思うのですが、この場合、本業の会社にばれるということでは困る、という方もいます。確実に確定申告を行ったということを会社にばれないようにする手段はないのですが、住民税の納付に関して、普通徴収(会社に通知が行く住民税とは別に自分が徴収できるようにするもの)にすることでばれない可能性があります。自治体に対し、普通徴収でお願いするということを伝えておけば自宅に徴収通知を送ってもらうことができます。

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