ソーシャルレンディングは年金よりも良い資産運用なのか?
2017.04.19

ソーシャルレンディングは年金と同じ雑所得

ソーシャルレンディングで個人を対象とした融資の場合、税金は雑所得に分類され確定申告が必要になりますが、雑所得として扱われる他の例の1つは年金や恩給、謝礼金、印税、生命保険などになります。これらすべてに合わせて、もしもアフィリエイトなどの収入があれば、それら一切を含めて20万円を越えた時点で総合課税となり、損益通算とはなりません。

FXも当初は雑所得扱いとなっており、損益通算にはなっていませんでしたが、普及が進んだことにより損益通算になりました。そのため、ソーシャルレンディングも何十年か待てばいつかは損益通算となるかもしれませんが、今の時点ではまだその期待は持てません。生命保険と同等扱いということは、ソーシャルレンディングと比較した時どちらが有利なのか、年金があるならわざわざソーシャルレンディングまでするのは、逆に税金を無駄に支払うことになりはしないかと考える人が現れても、不思議ではありません。

以前、年金は先細りになっていき、いずれ消滅してしまうのではないかといった憶測が流れ、デモまで行われたことがありました。その実、時の政府が医療費控除を削る代わりに、自己負担金を増加させる制度を整備しています。さすがに年金が消滅することはないにせよ、現実問題、先行き不安な状態は当分続くでしょう。介護保険の自己負担金が増えて、多くの高齢者が生活に不安を募らせており、暗澹とした生活を送っている現実が、いくつかのメディアで話題となりました。このような時代だからこそ、ソーシャルレンディングのように誰でも手軽に始めることができる資産運用の形が、多くの国民に受け入れられたのです。75歳以上の高齢者が開始する場合は特定の条件が必須となるものの、安定した老後を考えるなら、検討の余地は大いにあると考えて差し支えありません。

不穏な動きが目立つ年金制度

多くの国民が気付いているように、昨今の日本の年金制度は多くの課題を抱えており、先行き不安な状況です。その1つが少子高齢化で、2000年代に突入後、一人っ子家族が大変速いスピードで増え続けています。この問題が社会に与える影響は大きく、子どもたちがいずれ大人になって国保料金を支払う年頃になった時に、年金からの税収が大幅ダウンするのと引き替えに、高齢者へ向けての保険金が倍増してしまうことになるでしょう。

すでに国庫が底をついていることが話題になっているように、自己負担金を増やすか、あるいは何がしかの持続可能な対策を立てなければ、年金制度そのものの存続すら危ぶまれる状況にまで追い込まれていくのは必須です。さらに年金事務の不備の問題が大きく社会問題となって取り上げられたことで、国民、特に若い世代からの不信感を募らせてしまったことも一因となり、ますます国民年金の納付率は低下の一途を辿っています。

さらに免除基準の見直しがされたことで、給付対象も狭められ、納付率の低下はますます悪化してしまいました。若者の離職や就職難といった問題も起きており、年金制度の先行きはますます混沌としています。これらのことを総合して考えていくと、安心できる老後を迎えるために、収入源を増やしたいと考える人が増えていくことはごく自然です。2000年代に入って登場したソーシャルレンディングがたちまち多くの国民の関心を集めたのも、こうした不穏な社会背景があったからに他なりません。誰でも手軽に始めやすいシステムと、小口投資から始められるという点を考えても、特に困窮を極める個人で始めたいと考える人は多いはずです。

年金とソーシャルレンディングとの比較検討

国民の義務として設定されている国民年金ですが、国庫の底が尽きかけているという厳しい現実を抱えていることもあって、歴代の内閣によって度々改正されてきました。27年度以降では、20歳から60歳までの全ての人が支払った納付金を高齢者の年金に充当させるという仕組みは変わりませんし、基礎年金と厚生年金とがあり、それぞれに障害者年金と遺族年金、および老齢年金とが置かれていて、保険料を免除や滞納することなく支払いを継続している限りは特定条件に応じて支給されるしくみになっています。しかし改正後かねてから話題になっていたように、所得保障または損害保険のような特徴を帯びることとなり、必ずいつでも全ての人が無条件で支給されるとは限らないものになっており、自己負担額も3分の1から2分の1負担に変更になっています。

給付適応年齢になっても所得が発生している高齢者に関しては、給付のストップが行われる場合もありますし、障害者年金であっても労働機能が高いとみなされる障害者に関しては、やはり給付のストップあるいはランクの引き下げが実際に行われています。不足分は民間の生命保険年金に頼るという方法も考えられますが、多くの場合は損害保険的な要素がますます顕著になっています。

一方ソーシャルレンディングも多くの場合高齢者は対象外とする条件がつくこともありますが、投資家を希望する場合は特定条件付きで認められる場合もありますし、契約前書面による契約条件に同意すれば、基本的に誰でも匿名登録できます。今後いつまで続くかわからない経済不安の影響もあって、ソーシャルレンディングユーザーは益々増えていく見込みです。

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